― 山小屋 ―[まっくら森を抜けて、陽が射し始めた森の中。少し開けた場所にその小屋はあった。ややも小走りで戸口を捻り、飛び込む]水ある、薬はないけど、包帯になりそうな物も。[手早く傷口へ簡易処置を終え、濡れて額にへりつく前髪を大雑把に拭った。……少し考えて、木のコップを二つ取り出した。それぞれに水を注いで、小屋を出る。入り口に座り込んで、じっと空を見上げた*]