ならしばらく…付き合ってもらうぜぇ!
[距離ある位置から一足飛びで相手へと迫る。
《ウル》を服用した身ならば、その一歩も通常より速く、身を運ぶ距離も長い。
アーノルドは最初、詠唱を行おうとしていたようだったが、直ぐに構えを変え、男が振るう波打つ剣に対し、受け流すように剣を合わせてきた。
大した反応力である]
はっ、やるじゃねぇか。
だが……
[男は己の右から左へと剣が受け流される動きのまま、右足を浮かせる。
放つのは至近距離での膝蹴り。
アーノルドの左脇腹を狙ったものだ。
その動きにはアーノルドも対処出来なかったのか、蹴られるままに後方へと吹っ飛んでいく]
剣だけが戦いじゃねぇ、ってのはこっちも同じなんだよ。
[蹴り飛ばした先を見て笑いながら、男は剣を構え直した]