そういえば、もうすぐ……。
[いつも決まった日に訪れることを考えれば、おそらく何かの特別な日であることは推察出来て。
……彼の表情から、もしかしたら命日なのかな?と思ったこともあったが、結局それは聞くことができていたのだろうか。
そして、その日がもうすぐだなとポツリと声に出す。]
……ああしてる姿は、ただの話し好きの、だらけたおじさんなんだけどね。
[なーんて失礼なことも呟いて、彼が好みそうな花を脳裏に思い描いていることに苦笑した。
話しはまた後で……かな、と、偶然に彼と同じことを思いながら、口パクで「またね」と言ってにっこり。
そして、ぽりぽりとグリッシーニをかじっていたのである。]