― 時は戻り、上陸後 ―
[荷物を手にソマリ下へと赴けば、程なくして野営の準備を求められた。
教官の顔を持つ彼の口から訓練という言葉を聞けば、姿勢を正して伝達に耳を澄ませる。次第に面持ちも真剣なものへと変わっていった。
説明の中で他の者が居ることを耳にした時は、少し興味を惹かれたが、今、そのことを口にすることは止めておいた。
期待している。ただその一言に、微かに口角が上がる。
軽く息を吸い込むと、ピシリと指先を揃えて敬礼を]
はい、教官っ。
[最低限の短い返答を向けたなら、早速と野営の準備へと向かった。]