[「興味あるの?」と問われ>>106、ペーターはすぐさま頷いた。]
そりゃ、勿論。
だって僕はこんな島大嫌いだから。
いつか……絶対に出て行くんだ。
[いっそ憎しみすら込めた調子で、そう吐き捨てるように言った。
それから、ペーターはついに尋ねることにした。
今までなんとなく躊躇われて、聞くことができなかったことを。]
クララさんは、どうしてこんな島に来たの?
どこへ行くにしたって…こんな所、来ることなかったのに。
[人が減るばかりの閉ざされた島。
過去の事件を引きずり、傷を抱えた人達の場所。
ペーターはこの島以外を知らないけれど、きっとどこだって、ここよりは上等な場所に決まっている。
そう、本心で思っていた。]