[そして、おそらくこのままでは押し問答が続く。
下がれと言っても、聞かなさそうだ。そろそろ人を呼ぶ頃合いか。
わたしは騎士としての模範解答を返しながら、相手の本心がどこにあるかを探り始める。
どうも彼女の意見は、軍人ではなく私怨のようだ、と言葉の端々から少しずつ感じ取れるようになってきた]
…なんだかあなたの話を聞いてると、あなたの正義はアイリ様にあるみたい。
国より、王家より、アイリ様が大事だったの?
大事な人をわたしに殺されて許せない、……つまり、そういう事なのかしら?
[穿ったような尋ね方をして首を傾げる。二人がどのような関係かは知らないけれど]
白狼騎士団は女だけだし、まぁ、そうした話は珍しくないけどね。
[侮蔑を込めて笑えば、彼女の劣情を煽る事は出来るのだろうか。*]