[カサンドラを奪還し、去り行く蹄の音。
相手が約束を違えたと、叫ぶ声も聞こえていた。>>31
それを、どこか遠い世界の出来事のように聞いていた。
口約束など意味を成さぬのは当然ではないかと。
戦場で何を期待しているのかと。
作戦のために多くを傍に置きながら、誰に報告も相談もなく、何を行ったのかと。
冷えた視線はだがしかし、今はフレデリカには向かず。
真っ直ぐに敵兵の背に注がれていた。]
追え!!!
ぼうっとしてるんじゃねえ!!
一人たりとも逃がすな!!!
[言って、自ら先陣を切って疾駆する。
話しかけている猶予など、ない。>>65 *]