[>>108左耳に届いた囁きに男は肩を震わせ、無意識に両目を閉じていた。]…っ…。[次に鋭敏な耳が拾ったのは喉が鳴る音。その次の瞬間にはジークムントの唇が首筋に近付き。皮膚に牙が穿たれ、鈍い痛みが走る。]――…うぁ、[舌先が首筋に触れれば背を走るぞわりとした感覚に小さな声を上げて。彼の吸血が終わるまでは、大人しくしていただろう。**]