― 平原南 ―
皆、覚悟はしてるよ。
戦うことを選んだ時に、既に。
[兵役経験がある者もない者も、戦場に出ることがどう言うことかは理解している。
その上でここに集まっているのだと改めて告げ、カナンの言葉>>97>>98を聞く。
戦士だった、という言葉と、ギデオンが為そうとしたことを耳にすれば僅かに目を見開いた。
同時、力任せに抜こうとしていた剣が抵抗なく抜け始める。
胸を突き飛ばされると、上げかけた左足が鑪を踏むように後ろへと下がった。
盾から解放された身体がカナンの傍から離れる]
ギデオン様……そこまでして。
[手段を選ばない、その意志を示されたように思えた]