[高みに身を置いていても、優位をとったとは言い難い。星司は高さなど、ものともしないだけの瞬発力と風の加護を併せ持っている。対してウェルシュは、空中を自在に奔ることは、まだ出来ず、ここから一気に攻勢に転ずるのはやや難しい]来い、星司![星司の周囲で風が渦を巻くのが感じられる。ウェルシュは、サーベルを眼前に掲げ、風の盾を纏った左腕を僅かに後ろに引いて構えた。星司が動いた瞬間、同時に飛び出す、その決意を固めて*]