……すまぬなゲルト、どうやら杞憂であったようだ。[自身の警戒を解き、雰囲気を僅かに和らげて]だが……[しばし言葉を切り。それから淡い笑みを見せ]……貴重な話を聞けたものだ。やはり見てきた者達や、全員の意見を聞いたものの言葉は違う。我々も、そろそろこの言い争いの無益さを、自覚するころなのやもしれぬな……[独り言のように呟いた後にゲルトに向けた表情は、若干の自嘲を伴う笑みであった]