[砲術長の申し出>>100を受けて]
――もちろんです!
[一瞬考えたが、残って調査と修理にあたれるなら残りたいと思った。
よく、艦長は沈みゆく船と運命を共にする、と言うが…そういう訳じゃない。
私だって命は惜しい。もしこの船が沈むというなら素直に退艦しただろう。しかし、またヴィスマルクは生きている、だから、見捨ててはおけない。
そのまま参謀に向き直って詳細を伝える。]
はい!技術科、機関士を総動員すれば…一週間ほどで修理は完了すると思われます。
船を再び動かすだけなら、明後日までには一基のタービンだけでも修復可能です。
最初は5ノット程度しか出ないでしょうが…それでも、港へ向かうことは可能です、そのまま修理を続ければ、速度も回復します!
[――しかし、頼りにした技術科、機関士達が既に続々と退艦し始めていたことを、この時の彼女は知らなかった。]