― 龍峡の村・宿屋 ―
あぁ、こいつ先祖代々伝わる剣に宿ってる、というか。
うちの血縁で、気に入ったやつとしか盟約しないらしいんです。
[傍らにある剣のうち、星を抱いた紅玉が柄の中央にあしらわれたミスリル製ショートソードがそれなのだが、
コンラートに声高にそのことを言うつもりはない。]
ああ、そこのアルヴィンさんともう一人の護衛として参加させてもらおうと思っててな。
コンラートだ、こちらこそよろしくな。
[大事なこと、と思い、名乗りと挨拶を返した。
フレアはというと、女性の顔>>99をジィ、と時折首を傾げながら見つめ、昔の友人を思い出し、悲しげに耳と顔を伏せて、小さく一度、尻尾を振った。*]