[やがて、古の王の名を名乗る騎竜師から、その偽名に負けない大層な異変の内幕と、改めての協力を請う言葉が紡がれると、カレルは、一度だけ風竜の目を問うように見上げ、ふう、と、小さく吐息をつく。]協力します、と、一度口にしたのですから翻したりはしませんけれど、禁忌の地に足を踏み入れたなんて、後で教官にばれたら、ちょっと怖そうですね。[先に待つ荒事や、虚無という存在より、案じられたのは、そちらの方らしい。*]