[というのも、ヴェルナーは自分の属をあまり好きではなかったのだ。故郷は機械技術が発達していたわけでもなかったから、自分の能力を活かせる場所がほとんどなく。魔法を使える街の人々や妹が酷く羨ましかった。幸い、故郷は機鋼属性に偏見があるわけではなかったから、羨望を必要以上に拗らせることなく今に至っている]俺は、ゾフィが羨ましいよ。[一度だけ、そんな風に零したことがある。夢を持っていること、魔法の使える属性であること、その両方に対しての言葉を、妹はどう思っただろう]