ありがとう。[他に誰かに会えたら、同じことを聞いてみよう。そんな事を初めて思いながら、一度ローレルのそばを離れて、直ぐ近くにあった木の根元へ歩く。腕より長い羽を、ぎしぎしと音を立てて伸ばすと、その木に鳴った果実をひとつふたつと器用にもぎ取り、いくつかを手に取ると。]あげる。お礼。[赤くて丸い熟した実をひとつ、ローレルへと差し出した。]