最初から致命傷を与えるつもりはなかった。
怪我をさせるくらいのつもりだったよ。
[実はこれは本心だった。殺めるつもりはなかったが、結果として死んでしまった。
しかし、これについては特に申し開きをする気はない。
面倒だけど、続く問いにも答えようか。>>106 しかし、随分と饒舌になったこと]
進軍の途中で進言以外で止めようとしたら、街が戦場になった。
広い王宮の門前ならまだしも、行軍の途中で乱闘になったら、それこそ関係のない多くの民が巻き込まれたわ。
あなた、そのくらいの事も想像できないの…?
[と、大げさに息を吐いて肩を落とす。彼女の反論は冷静であるように聞こえるけれど、実はとても感情に偏っていると思った]
わたしの正義は王家を、国を守る事だよ。
騎士である以上、忠誠を誓った剣を王家に向ける事はできない。
国を脅かす反逆者には当然、向けて然るべきだと思うけど。
[国の事を最優先に考える騎士であれば当然の行為だろう。
現に、監査局も一度はこちらを連行したものの、咎めなしですぐに釈放された。国の騎士として、正しい事を行ったという証拠に他ならない]