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死が三者を別つまで。
吾のそんな祈りは、結局そのままでは彼らに渡すことはできなかった。
戦が始まり、吾の力が求められ、匿われたままではいられなくなったものだから、寿命の折半という能力は彼らに害を為すだろうと。
彼らの指輪には守護の加護だけを残した状態で、まだ恋人同士でしかなかった二人に、急かす意味も籠めて結婚祝いとして送った。
顔を真赤にしてなにも言えなくなった二人が見れたのだ、それだけでも贈った甲斐はあっただろう。
その時、3つ目の指輪の存在を口にして、いつか共に居たい者が現れたら贈るのだなんて告げたのは、彼らの空気に当てられたからだ]