― デメララ・収容施設 ―
[収容所内部で帝国軍の部隊長クラスと鉢合わせる可能性も、ゼロとは言えなかった。
少なくとも解放班に付き添っていた教員はその事態を想定して、万が一の時は自身が食い止めることを考えていただろう]
[実際のところ、目立つ風体のその男は部下に向けてがなり立てるのに夢中で、こちらの動きにはまだ気付いていないらしかった>>99。
警備の増員はなく、更に入り口側に人が集まっていくのを横目に、侵入を開始する。
内部の人員は、収容者を殴りつけるのに気をとられていた>>105。
胸の悪くなる光景だったが、戦闘の得意な生徒や教員が、素早く無力化を試みていった]