>>99― 城内 ―[直截な敵意にも、少女に応じる素振りはない。玲瓏たる声で静かに諭すように応える]我らの本質は死、ゆえにな。ふふ、血を弄ぶとは如何にも”雛”らしき言葉遣い。其方は血を尊きものとして口にしているのか?血とは魂の通貨。粗略に扱う者には必ずや災いが振りかかろうよ。この妾、“聖餐の贄”の名においてな。[そう口にして、値踏みするように青年を見つめた。]