[戻ってきたジムゾン>>99から道具を受け取り、出来る限りに丁寧に死化粧を施した
その二度と瞼を上げない小さな顔を見つめた後
痛み続け、眠りを妨げた両目を覆った。
わたしの目は、昨夜白い獣の魂を捉えなかった。
人間ではなく、家畜や森の動物とも違うそれを
朝、遺体の名残から確認しただけ。
ずっと見ないように生きてきた
そうすることで、力は弱まった。
その状態でこの数日、視続けてきた。
自分が何なのかも今まで理解していなかった
明確に原因は分からない、が
何らかの悪影響があったのではないか。
恐らくは今夜も同じことが起きるのだろう。
選択の結果が分かるまでには時間が必要だ。
可能性が現実になるのなら、それは
新たな死によって告げられる──]*