…よって、レトがルージュでないなら、繋がる二つの場所がない。
[そう、弟を信じたいが故に、彼が真の鑑定師の可能性から考え始めたのだ。
あいた部分を埋めるが故に、――
しかし、考えれば考える程に可能性は潰れて行く。どの片も違う、ちがう。チガウ。
それでも、ピースがないのだと打ち明けるのは…
否、自らの考えを偽る事は愛でも情でもないと思う。
それで成功した事は、生涯一度もないから。
屋敷を乗っ取ることも、財産を掻っ攫う事すらも。
愛だけでは、なにも変わらない。
自分が自分を見つめずに目を逸らして、
都合の良い時だけ居るかも解らぬ神に祈る。
それで一体誰を助けた?誰を救えた?
変えようとしないで、なにが愛か。
薄っぺらい一枚の、パズルピースにもなりゃしない*]