>>89 それゆえ、ウェルシュ王子を確保する。
参謀総長を殺され国の外務官が殺され、これで何を望めようか。
放置しておれば国が滅ぶわ!
[[回りを取り囲む王の間にいたフェリクス派の軍人達、ドロシーの言葉を聞けば口汚くリヒャルトやシュナウザーを罵り、軍にかかる暗殺の嫌疑や陰謀論をぶちまけていただろう。アイリはそれを止めもしない。]
・・・失敗は許されぬ。
それに早急にことをおさめねばならん・・・
私としては国軍とて欲しいところだがな・・・・
[自分の領土の心配もあり、アイリは言葉に出さぬものの心の中では焦っている面もあるかもしれない。
南で暴動が起きた話、要塞から届く国境の不穏の気配。フェリクス王子は不在(だと思っている。)
一日一日が長く感じるこのときにおいて、これ以上、王宮の混乱を看過できるほど、優しくはない。
やがて軍隊は王宮の門へと到着する。門前に見えた小さな兵士の集団。シュナウザーの叫ぶ声を聞けば軽く手をあげて、その合図に騎士達がまず門の前で扇状にとりこ囲むようにして銃を集団へと向けた。]