[彼らの子供と思しき栗色の髪の少年は、男女へ付いていかずに宿の傍に残っていた。][近づいて、声を掛けてみる。] あんたはあの人たちといっしょに行かないの?「やくしょで“うんえーけん”とかいうやつの話をするんだろ? おれ、むつかしい話聞いてると、ねむくなるんだ。」[なるほどその通りだ、気持ちはよく解ると少女は頷いた。]