ひとりじゃないと、駄目なの? 俺、シェイとも、マレンマとも、リルとも セックスしたいよ。[言った。真剣な表情で。マレンマは呆れていただろうか。解らないけれど、子供っぽさを見せながら誰よりもおとなびた言葉を残して去っていくシェイに気づきマレンマを手を引いて、シェイの後を追う。『――逃がさない』それは、マレンマに対しても同じ言葉を紡ぐだろう。誰にも渡さないという醜い独占欲とエゴイズムを露呈しつつ若くちいさなおおかみを追って――小屋の方角へと向かう*]