[弾ける様に飛び出した躯体。
色々と思うべきことはあったが、取りあえず]
大丈夫。 …怖くない。怖くないですから。
[抱きかかえるようにして、目を手で覆って、
出来るだけ少女の視界を塞ごうとする。
もっともかなり無茶は言っているし、少女が暴れれば、
指の隙間から惨状は見えてしまったかもしれないけれど]
―――――…。
[それでもこの場を立ち去る心算がないのは、
この羆が探し人の一人である可能性を見ているからだ。
そしてそれが正解なら、
リエヴルとジェフロイの安否も気にかかる。
――彼が吸血鬼ならば、人間一人も喰らい尽くせば、
正気に戻るだろうと言う見立ての元で*]