人狼物語−薔薇の下国

525 ルー・ガルー戦記 11 〜カーマルグ半島帰属戦〜


王国軍指揮官 ベリアン

─ プラメージ王国野営地 ─

[槍と共に貫かんばかりの勢いは、腕を掠めさせただけで衰える事も無く。
 こちらが振り下ろした斧刃を避ける程の余裕も、ミヒャエルにはやはり無かった。
 誰が見ても致命傷だと分かるその撃に、誰もが皆倒れ伏すと思った事だろう。
 けれど、それは彼自身によって覆された]


 っ…!

[ベリアン自身、この手応えならば倒れるものと思ったのだ。
 穂先を回し、横に振り抜く槍の軌道など読める訳も無い。

 傷を受けた腕を咄嗟に出して胴を庇い、押し戻す。
 ざくり、肉を裂く音が痛みと共に身の内に響くが、それもほんの少しの間。

 ごぽりという音と共に、槍持つ青年の口から赤が溢れ、動きが鈍る。
 その隙を見逃さず、逆手に持った斧の柄を振るい青年の胴を突き放す]

(106) 2019/11/08(Fri) 01:10:36

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