[>>99教官からの応えに一部から悲鳴が上がる。
お手柔らかにお願いしますよーという声が出る中、青年は真面目に頷いた。]
はい、ありがとうございます。
[そこには気負いも僅かに乗っている。
イシュケは親族の竜の仔だが、孵化が少し遅れた。
その関係で青年は兄の時よりも養成学校に入った時期が遅れている。
更に、訓練に入ってからイシュケとの意思疎通が思うように取れていない。
──兄は比較的問題なく進んだというのに。
頭では竜との相性や、成長具合は違うと分かっている。
けれど幼い頃から身近な手本は兄だった青年にとって、兄と同じように進まない事は焦りを生んでいた。*]