[フレデリカの所へ向かうべく風を手繰りながら、ふと、意識は過去へと彷徨う] ……ドロシー、か。[告げられた名前は、一時期ここでの時間を共有した相手。と、言ってもいい思い出は圧倒的に少ない。とにかく、彼とは徹底時に気質があわなかった。騒動を起こしている現場に突っ込んだ回数は、さて、両手で足りたかどうか。やり過ぎて自分も一緒に怒られる事も多々あったが、それでも、見過ごせないから突っ込んで行って――]