― 遠き日々 ― 護国の城塞綻びて 冷たき北風吹き荒ぶ北へと駆け行く 騎馬の背見つめ迷いし民は 身を寄せ合う雄志の明星 集いし者を失いて夜明けを待たず 地に堕ちる重き鐘の音 響き渡るは 誰が為か強慾の守り人たるは 誰が為か隔たる心は 霧深く在りし日は 果てなく遠き日々の中溢れし水は 戻らぬけれど確かに愛していたのだと枯れし言葉は 届かぬけれど確かに愛していたのだと