― 再び、現在 ―
[その秘密の告白にオットーはどうしただろうか。アルビンはそれも覚えてはいない。
ただオットーがアルビンを見れば、気高い狼の子供である事を誇っているのだろう、嬉々とした表情がオットーの瞳に映った。
アルビンはオットーに様々な事を教えた。その中でも特別の秘め事を一番の親友であるオットーに告白していた。それは遠い過去、子供時代の素晴らしい日々を飾る1ページ。
何故だか当の本人は忘れてしまってしまったけれども。
その秘め事をオットーは覚えているだろうか?
非日常にも関わらず冷静に話すジムゾン。
話しが終えるとアルビンは鋭い視線をフリーデルへと向けた。]
誰も死なせやしない。その為には処刑を始めるしかないと言うんだな?
なら、俺は……。**