[傾きつつある陽を見つめながら、エルフは寂しそうに眉根を寄せました。]
(レトに会いたい……けど、この格好じゃ…)
[彼に会うことを、ほとんど諦めてしまっていたエルフなのでした。本当は会いたくてたまらないのですが、貰った白いワンピースを泥で汚してしまっては勇気が出ません。
けれど、仲間たちが旅立ってしまった今、エルフは本当の意味で一人ぼっちになってしまったのでした。
ちなみに本人は未だに気づいていませんが、どうやら足首をくじいているようです。
穴から飛び出た時の衝撃(物理)と、お姉さんの登場ですっかり気付くのが遅くなっているようです。
もし仮に気づいていたとしても、元々自分の身体を労るということをしないものですから、構わなかったでしょうが。]