― 広間 ―[厨房へ向かう前と比べ、幾人かの姿のない広間の中。壁を伝うようにしてそろそろと移動し、荷物のある部屋の隅へと戻り、元通りにそこに蹲っていた]……ん……これ、アルビンさん……?[しばらく後、漂ってくる香りに伏せていた顔を少しだけ上げる。先程厨房で入れ違いになった人の名前を呟き、程なく当の彼が食事を運んでくる様子をこっそり眺めた*]