―出て行く前・パン屋―
熱心……。ん、そうだね。
[…はヤコブが寂しげに目を伏せたことに気が付きつつも、やはり変わらずに接する。願いも理想も何もない自分には、どうすることもできない。自身のことですら、自分の意思で変えることなどできないのだから。]
たとえ何が変わったとしても、君がヤコブであることは変わらない。変わりようがない。それさえ変わっていなければ、十分だよ。
[そんな言葉を、特に何を意図するでもなくヤコブへ向ける。聞こえたかどうかは定かではないが、敢えて確認することもなく、宿へ向かうその背中>>101を見送った]