[ 100を優に越す小舟は、魔王軍の目を盗み、クレレット付近の川岸に、シャスラ村近くの森に、更にその先のレオヴィル軍の本陣に近い場所に、それぞれ別れて上陸を計る。そして皇子ロー・シェンの持つ弓と同じ、馬上からも威力の落ちぬ長弓を持つ騎兵の一団もまた、シラー解放の報を、各地に隠れ住む、或いは奴隷として魔軍に支配されている、人と亜人達に伝え広めながら、レオヴィル王国へと急いでいた* ]