[ふと、視線を感じてカサンドラへ微笑んだ。
一心不乱に血を貪るレトの顎先を持ち上げ、再び深い接吻を交わす。
レトの舌を先ほどより深く噛み千切るのは、首筋の痛みの仕返しだ。
どうせ、この程度で死ぬ事は無いと知っている。
レトの血と己の血を、カサンドラへ口付け口移す。
彼女の舌を甘く擽り、犬歯で少しばかり傷つけ、彼女の血もカクテルに混ぜてから唇を離し]
やってごらん。
君にもきっと、出来る筈だよ。
[唇に指を添え、音無き術式を伝う。
彼女の身にはもう、信者ではなく真の黒魔術師としての魔力が宿っているだろう]