[そうしていくらかの時が過ぎた後、笑いを収め、空を見上げる。絵に描いたような青い空。どこまでも高く、遠く、限りない―――] …… 帰らねばな。[自分があるべき場所へ。愛しいものが待つ場所へ。歪められた昏い霞に閉じ込められていた心に一筋差し込む光のように届いた声。名残を追うように手を空へ伸ばし、そっと指を握って胸の上に置いた*]