― 階段・踊り場 ―[揶揄するごとき笑みと言葉にも反駁することはしなかった。騎乗位をとる襲撃者《エレオノーレ》の軽い体重を腹に受け止める。右肩に楔めいて打ち込まれた爪の存在が熱い。すでにはだけられていた胸元はそれ以上の饗応を必要とはせず、襲撃者が上体を傾ければ、白く弾力ある乳房が、襲撃者のやや小振りなそれと触れ合って柔軟にひしゃげた。首元におりてくる牙の冴えた感触。閉じないままの双眸に青白い光を過らせる。]