人狼物語−薔薇の下国

489 グラムワーグ・サーガ4


黙示天使 アデル

 なっ!?

[予想よりもずっと早く、魔導砲は放たれた。
 射出径を狭めることで速度を上げ威力を保ったのだと、気付くのは後のこと。
 細身の魔力弾は光刃のうち一つの三分の一ほどを欠けさせ、更に後方の黙示天使を掠めるようにして飛び去った。
 下級天使の壁にあからさまな穴が空き、黙示天使の周囲には、金緑の糸がはらはらと舞う。
 負傷こそ免れたものの、回避の際になびいた金緑の先が砲に削られ、常に一定であった髪型が僅かに乱れていた]

 ――やってくれる。

[天より与えられし姿に変化を加えられたことに、静かな怒り籠めて宇宙船を睨む。
 意表は突かれど怯むことはなく、杖を構え直す。
 一方で、取り巻く下級天使の数は、宇宙船に注力する間に着実に削られつつあることも、相手に見て取られたか*]

(104) 2017/11/05(Sun) 00:11:50

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