── 回想:非常事態前 ──
[ 衝突は避けた矢先。
目の前の男性 ── ディークが、思い浮かべた男性を知っているとは知らないこと。
甘味を奪う、ちびっ子海賊。>>0:198
溌溂とした様子はそのままであるのに、どこか瞳の奥にぼんやりとした色を残す。>>0:506
それを注視する暇は、なかったけれど。 ]
っふ、……そうですか。
警備員の方の肩の力が抜けていると
乗客の方も安心するものです。
それに、あの子たちの毛並み、
柔らかくてあたたかくて、
私も癒されます。
[ 船に乗せたとき、同じ髪の色を持つ子が、目を輝かせて撫でていたのを思い出す。
食事をする際に、ナネッテがよくあの二人を呼び出すのも、癒されたいからという理由が大半を占める訳で。
だから、悪びれなく散歩を巡回中と訂正する様子に、少しだけ口角をあげて、告げる
にこにこと喋る様子に、陽だまりのようなぬくもりを感じれば。
きっと、ディークがラヴィとスノウを撫でるように、貴方に癒される人がいるんだろうな、とそんなことを思った。 ]