んー、族長は祭祀も司るから、聖職って言えばそうだけど……って、え?
[白の獣にまつわる逸話には、思わず視線を頭上に向けてこちらを覗き込む円らな瞳と見つめ合う。
だから、手が伸ばされた事には気づかずに。
触れる感触と言われた事と、双方に上がったのはとぼけた声。
そんな風に言われた事はなかったから、見上げる表情は本当に不思議そうな、きょとん、としたもので]
……なんて、いうか。
面白い言い方、するね。
[今まで見てきたものとは全く違う存在と接しているんだ、と。
そんな事を考えていたから、頬に触れる手の方まで意識は回らずに。
……なお、後からちょっとやらかした感で落ち込んだりしたのは、余談である]