[ペーターとはどれだけ話が出来ただろうか、ふと差し出されたカップに気づき>>93]
ありがたく頂きます。ふふ、なんだか懐かしい匂い。
[彼に礼を言って薄手の繊細なカップを摘まむように持ち上げると、ふうわりと暖かな香りが鼻をくすぐった。
それをそっと傾けて、夕焼け色の液体をそっと舌の上に流し込む]
やっぱり、美味しい。
同じ茶葉を使ったって、なかなかこうはならないのでしょうね。
[満足とうらやましさの混じったため息を一つついて、カップに残った紅茶にミルクを継ぎ足すと、皮がカリッとした香ばしいパン>>93に手を伸ばす]
あら、絵描きさんが来られているんですね。
私もすこしお屋敷のなかを見て回りたいのだけれど、構いませんか?
その方にも是非会ってみたいですし。
[その人はこの古い洋館をスケッチしに来たのだろうか、なぜこの場所を選んだのだろう、どんな絵を描くのだろうと、その画家に俄然興味がわいてきた。
たとえダメだと言われようと屋敷を探検を諦めるつもりはない。
上品な椅子にすまして座りながらいたずらっ子のような笑みを浮かべて、紅茶と茶菓子を手に部屋を出ていくベネディクト>>94を見送った]**