[それからしばらくは厨房にきたゲルトとシモン、ペーターのやり取りを見守っていた。
相変わらず子供のような振る舞いのゲルトに軽く茶々をいれつつ、“人狼”という単語が出れば、ほんの少しだけ眉を顰め、理解しきれていない様子のペーター>>99>>100>>101には、ゲルトのいつものほら話だと、安心させるように肩に手を置いただろう。
やがて話がひと段落したころ]
さて、僕もそろそろ次の配達先へ行かないと。
ペーター、ちょっとだけいいかい?
[外に停めた荷車までペーターを連れて行き、パン屋に配達するはずだった野菜を籠ごと渡すと、「籠は次の配達のときか、農場に用のあるときでいいから」と告げ、そのまま次の配達先へと向かった。
先に教会向かおうか。
そろそろニコラスが戻ってきている頃だろう。
1年前、神父に相談を受けて庭に作ったハーブ畑の様子も見てみたい。
それともエルナの仕立て屋を先にしようか。
以前に頼んだ作業服ができているようなら、ついでに受け取りたい。
など、思案しながら。]**