……よし、起動成功。後は、今、この門が向けられている先を精査して……。[どんな世界に繋がっているのか、移動前に向こうと交信するのは可能なのか。いつにない上機嫌で確かめたい事と試したい事を脳内でリストアップし始めるのと、部屋の高い天井近くで、ゆら、と影が揺らめいたのは、ほぼ、同時。そして、それ──明らかに古代の遺物とわかる、黒耀石のガーゴイルは素早い動きで天井から一気に降下して──]