―L区画、通路―
[ミリアムの部屋へと向かうXB-109を見送って。
その背に揺れる銀色に、ふっと想い出した。
ああ、そうか―――…たぶん、父も銀色の髪をしていたのか。
幼い頃に亡くなったから、もう顔も覚えてはいない。
冒険家だったことと、最期はある未開の惑星の風土病にかかって、
治療困難なまま、血を吐いてなくなったことは朧気に覚えている。
さっき、XB-109が、此方の仕草を模倣学習するように、
首を傾げて瞬きした時>>39。
流れた銀髪に、一瞬 泣きたいような気持になった>>44
理由は、たぶんそれだろう]