[ ふわあ、と小さな欠伸をしながら、船内を歩く。
父親から世襲した将軍位や
アースガルド側がねじ込んだ形の、
この往復だけのための”副艦長゛職。
幾らかの実績を買われてはいても、
表向き以上の期待をされてのものでもあるまい。
むしろ、厄介事を押し付けられたようなものだ。
表面上は、本星でも船内でもそう思われでもしているか。]
『 肩肘の張ることは面倒だから、
短い間だが、フランクに行こう!
俺は君たちを信頼しているから、な!』
[ と、就任早々、聴こえいいが、
聴き様によっては放任主義を明言した副艦長は。
今は、就任時とは少し違う意味で、
一先ず、コックピットの様子を見に行くか。
医務室に、目が覚めそうなものでも貰いに行くか。
船内の様子を見回りながら、そう考えるが。
途中で誰かを見つけるか、視線でも合えば。
気軽な調子で挨拶か言葉を交わそうとするだろう。*]