[ひとりでは立てない様子の女性の呟きに、
気にしなくていい、と安心させるように笑みを返して。
背と膝裏に両腕を伸ばして抱き上げ、車まで運んだ]
エドワード、か。骨董品店ね…道理でこの車なわけか。
これだけ丁寧に維持するのは、たいへんだろう。
よろしくな、俺はディーター。ディーでいい。
武装解除人…といってもわかりにくいかな。
まあ、交渉人みたいなものだ。
相棒の犬は、フリーデ。
[短い道すがら、エドワードと挨拶を交わし]
君の名前は?
[フリーデが傍から離れず心配そうな瞳で見つめる女性にも、
問うように首を傾げた]