― 村内 ―
[屋敷が見えて来たころ、ベルツの奥方に出会った]
御機嫌よう。
この間、貴女と話していたエステへ行って来たの。
なかなか良かったわ。あの店主……ええと、ヴェルザンディさんだったかしら。
まあまあの腕のようね。
私が去年、中央に行った時に入ったお店ほどではなかったけれど……。
[それで肌が綺麗だと思ったと云われて、ディルドレは機嫌を直す。
まだ話したりなかったが、ベルツの奥方は今日は早く帰らねばと云う。
旦那が帰って来るそうだ]
そう。
じゃあまた今度、お茶でもしながらお話しましょう。
[雪がチラ付き始めて居る。
ディルドレは少し急ぎ足で屋敷に戻った]