そうだろう?
カサンドラならそう言ってくれると思っていた。
[私も一緒に、と言われれば普段なら「何言ってるんだ」で一蹴しただろうが、この時は断られることは無かった。
それが密かに嬉しくて。
それは、一人で散ることへの恐怖から。
未来、彼女をこの手で殺す可能性があるくらいならば。
共に星に還り、宇宙の一部となろう、と。
密かに見ていたビジョンの一つ。]
もし二人一緒に死んでしまうことがあれば、一緒に宇宙へと還ろうか。
それならば、何も怖くない。
寧ろ、幸せなことなのかもしれないから。
……共に『生き残ってしまった』俺達にとってはな。
[最後にぼそりと告げたのは、己の出自に感してのこと。
当時は聞かれても、軽くはぐらかしていただろう。**]