[そんな悔いを口にした後、為政者たるカレルは、エトヴァルトを正面から見つめた。] 何をやりたいかという問い── それは、この先、「他者のため」におまえが何か──それが何であれ、「自分のため」ではなく、誰かの幸せのために己の才と力を使うことを望んでいるかということを、訊いてみたかったんだ。 けれど、おまえの眼差しは、まだ、自分にしか向いていないように思う。 それは、少し哀しい。 おまえには、その先へ進める力があると思うから。